弊社は初代武山今雄が始めたプラスチック板を加工した「サイン」と呼ばれる電飾看板の製作から始まりました。
当時は木の看板が主流でしたので、プラスチックで作る電飾看板は非常に珍しく、あっという間に全国へ広まりました。

そして先代の頃には「サイン」の仕事の競争が激しくなりこれだけではやっていけないという事で、「看板といえばお店がある、お店で使うプラスチック製品はないか?」と考えたところ、商品ディスプレイなどの「陳列什器」分野へのものづくりをスタートしました。

当時はスーパーなどの大型量販店の全国展開が盛んな時代で、陳列什器の需要が拡大している時期でした。
社内では屋外の「看板製作」よりも店内の「サインと陳列什器」の方が大きな事業となり、事業の質的変化が起こると同時に、全国に製品を納める事業エリアの拡大という量的変化も起こりました。

岐阜の町工場が全国対応の仕事をする、地元の同業者の中には賛成しない企業もありました。
でも『プロスパーは、常にお客様の要望に応え続ける企業でありたい』との想いから、積極的な事業エリアの拡大に取り組みました。

ただ、事業エリアの拡大は決して順調なものではありませんでした。
それは弊社の製品に起因するところで、弊社の製品は既にある製品を納品するのではなく、サイズ・形など製品仕様を一からお客様と話合い、企画する一品一様のオリジナル製品であり、多品種・小ロット・短納期という難しいもの作りです。
各エリアに機械とオペレーターを配置すればよいというわけではありません。
この実現には、社外のネットワークを含めた人の力が必要になります。

多数ロットのものづくりは、機械化・専用ライン化による量産効果で様々なメリットを出し易いですが、弊社の製品の様な受注生産品は必ず人の手が入る為、そうはいきません。
しかしものづくりに携わる一人ひとりの創意や工夫がつまったものづくりこそが多品種・小ロット・短納期のものづくりの核であり、企業や資本規模の大小の勝負ではない中小企業の強みであり、存在価値ではないでしょうか。

その想いは3代目の私も同じです。
歴代経営者と社員が築いてきた企業文化を土台に、プラスチックのものづくりの可能性を追求していくことで、人と企業の更なる成長を実現します。
そして弊社の製品で人の心を豊かにする空間と体験を創造していくものづくり企業を目指していきます。

代表取締役社長 武山  誠
代表取締役社長 武山  誠
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